ステップ1ではExcel、ステップ2ではSQLを使って、
- 「データを整理して、必要な形に集計できる状態」を目指しました。
ステップ3では、その一歩先。
「相手に伝わるグラフとダッシュボードを作れる人」
になることをゴールに、BIツール(ここでは主に Tableau)の入門ステップを整理します。
このステップで目指すゴール
ステップ3のゴール
- TableauなどのBIツールに自分でデータを接続できる
- 基本的なグラフ(棒・折れ線・散布図など)を作れる
- 1つのテーマについて、シンプルなダッシュボードを組み立てられる
- グラフを並べて終わりではなく、「何が分かったのか」を言葉で説明できる
ここでは、いきなり派手なダッシュボードを目指す必要はありません。
ExcelやSQLで作った集計を、「人に説明できる形に仕上げる」力をつける
それがステップ3の目的です。
なぜBIが重要なのか
1. 「数字を見せる」だけでなく「意思決定につなげる」ためのツール
Excel表のままだと、重要な数字も埋もれやすくなります。
BIツールを使うと、
- 重要な指標だけを大きく表示
- 折れ線グラフでトレンドを見せる
- ドリルダウンやフィルタで、知りたいところを掘り下げる
といった形で、意思決定に直結する「見せ方」がしやすくなります。
2. 現場でのニーズが高く、20代でも担当しやすい
BIツールの設定・ダッシュボード作成は、
- ミドル〜シニア層には少しとっつきにくい
- 逆に、20代〜30代前半が開発を担当する場面が多い
スキルとして身につけておくと、「チームの中で頼られるポジション」になりやすい領域です。
学習の全体イメージ(1〜2ヶ月)
ステップ3は、1〜2ヶ月くらいの期間で次のような流れで進めるのがおすすめです。
- Tableau Publicのインストール&サンプルデータで触ってみる
- データ接続とフィールドの理解
- 基本グラフ(棒/折れ線/円/散布図)の作成
- フィルタ・ハイライト・並べ替え
- ダッシュボードでグラフを組み合わせる
- 「何を伝えたいか」を意識した構成に整える
順番に見ていきます。
1. Tableau Publicのインストール&サンプルデータで触ってみる
まずは環境を用意する
- Tableau Publicを利用
- 公式が提供しているサンプルデータ(スーパーストアなど)を使う
最初にやること
- サンプルデータを選んで、「ワークシート」を開く
- 画面左側に並ぶフィールド(列名)を眺めてみる
- 行・列にフィールドをドラッグして、適当にグラフを作ってみる
この段階では、「怖がらずに触る」ことが一番大事です。
2. データ接続とフィールドの理解
押さえたいポイントは、「どんなデータをどう持ってきているか」です。
押さえたいポイント
- データソース(Excel/CSV/データベースなど)との接続方法
- ディメンション(分類項目)とメジャー(数値項目)の区別
- 行レベルのデータ(明細)と、集計レベルの違い
ExcelやSQLの経験があるとここは理解しやすいはずです。
3. 基本グラフの作成(棒・折れ線・円・散布図)
よく使うグラフと役割
- 棒グラフ: 部門別・商品別など、カテゴリ同士を比較するとき
- 折れ線グラフ: 月別売上、日別アクセス数など、時間の推移を見るとき
- 円グラフ: 割合をざっくり見たいとき(使いすぎ注意)
- 散布図: 2つの数値の関係を見るとき(例:単価と数量)
学び方のコツ
- どのグラフを使うかではなく、
- 「何を伝えたいのか」→「それに合うグラフを選ぶ」順番で考える
- Tableauでは「表示形式の候補」が出ますが、それに頼りきりにならず自分で選ぶ感覚を育てると◎
4. フィルタ・ハイライト・並べ替えを覚える
見せたい視点に合わせて、必要な情報だけに絞り込む・強調する操作も重要です。
主な機能
- フィルタ(部門・期間などを絞り込む)
- ハイライト(特定のカテゴリだけ色を変える)
- ソート(売上順などで並べ替える)
これが使えると、上司やクライアントに「ここだけ見たい」「この条件で見せて」が振られたときの対応力が一気に上がります。
5. ダッシュボードでグラフを組み合わせる
グラフを1枚ずつ作れるようになったら、次はダッシュボード(複数グラフのまとめ画面)を作っていきます。
ダッシュボードで意識したいこと
- 1画面あたりのグラフは欲張りすぎない(3〜5個くらいまで)
- 左上に「一番大事な数字」や「全体のトレンド」がわかるシートを置く
- 絞り込み用のフィルタを分かりやすい場所に配置する
- ノートPCでも見やすいサイズ感に調整する
「どこから見始めるか」「その次にどこを見るか」が自然に決まるレイアウト
を目指していきます。
6. 「何を伝えたいか」を意識したストーリー作り
最後にBIツールならではの一番大事な部分です。
- 「売上が下がっているのか、構成比が変わっているのか」
- 「全体としてはどうなのか、どこが特に問題なのか」
- 「次にどんなアクションを取るべきか」
などグラフから“結論”と“次の一歩”を引き出せてこそ価値があります。
実務でよくやる流れの例
- 全体の売上推移を折れ線で確認
- 売上が落ち込んだ月を特定
- その月の部門別売上を棒グラフで比較
- 問題の部門を特定し、さらに商品別に掘る
このように、「俯瞰 → 深掘り」の流れでダッシュボードを構成しておくと、説明もしやすくなります。また各グラフの作成も上記の順番で実施をすると伝えたい内容が見えてきやすいです。
よくあるつまずきポイントと対処法
① いきなり“おしゃれダッシュボード”を目指して迷子になる
→ 対処:
- 最初はシンプルな構成でOK
- 「全体推移」+「内訳比較」+「フィルタ」くらい
- 見た目よりも、「結局何が分かるか」を優先する
② 「グラフを作ること自体」が目的になってしまう
→ 対処:
- グラフを作る前に、「このグラフで何を説明したいか?」を一行で書く
- 不要な線・色・凡例は、思い切って削る
③ データの前処理でつまずく
→ 対処:
- 最初は、きれいなサンプルデータで操作に慣れる
- 実務データを扱うときは、ExcelやSQL側での前処理を組み合わせる (ステップ1・2で学んだ内容を活かす)
次のステップとロードマップへの接続
ステップ3まで終えると、
- Excelでデータを整理できる
- SQLで必要なデータを取り出せる
- BIツールで伝わる形に可視化できる
という、かなり強力な「現場で使えるセット」が手元に揃います。
このあとのステップでは、
【ステップ4】Python×機械学習超入門|データ分析→簡単なモデルまで(初心者向け)

に進み、「BIで見ていたものの裏側(モデル)に触れてみる」フェーズに入ります。
データ・AI学習全体のステップをまだ読んでいない方は、先にこちらで全体像を確認してみてください。
→ 社会人のデータ分析ロードマップ|Excel→SQL→BI→Pythonで半年〜1年の全体像
また、Excel・SQLがまだ不安な方は、ステップ1・2の記事から順に進めるのがおすすめです。
→ 【【ステップ1】Excel基礎|関数・ピボットで“数字に強い人”になる(初心者向け)
→ 【ステップ2】SQL入門|SELECT〜JOIN〜集計で“データを取りに行ける人”になる


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